被相続人が遺した「現金」は相続財産
亡くなった方が遺した「現金」は、相続財産です。
遺された現金は、基本的には金額の大小にかかわらず相続税がかかるものとなります。
ですから、相続税の計算をするときには、被相続人が所持していた現金についてもきちんと確認する必要があるのです。
相続財産となる「現金」の確認のしかた
相続財産となる現金の確認のしかたについて、代表的なものを3つご紹介します。
以下の3つについては特に税務署も目を光らせていますので、必ず確認するようにしてください。
お財布の中身
亡くなられた方のお財布の中身は確認するようにしましょう。
お財布に関しては、たいしたお金は入っていないと思い込みがちですが、入院中などなかなか銀行にお金を下ろしに行けないような状態であった場合には、大金をお財布に入れている可能性もあります。
思い込みほど怖いものはありません。必ず確認するようにしてください。
数百円や数千円程度しかお財布に入っていなかった場合、正直その程度の金額では、相続税額に影響は与えませんから、計上しなくても問題はないと思ってしまうかもしれません。
しかし、数百円や数千円程の細かい金額もきちんと確認して計上することで、税務署側の申告書を見る目は変わってきます。
税務署に対して「きちんとしている」という印象を与えることができれば、税務調査に入られる可能性も低くなるかもしれません。
細かい部分だからと手を抜かず、細かい部分までしっかり確認しましょう。
タンス預金
自宅のタンス(や金庫、貯金箱)に現金を保管していた場合、それも相続財産として計上する必要があります。
亡くなられた方がどこに現金を保管していたのか、生前に教えてくれていた場合は、問題なく見つけられると思いますが、何も聞いていない場合は探さなければいけません。
聞いてないから知らない、計上しない、というわけにはいきません。
いざというときのために、数万円から数十万円程度の現金を自宅に置いている方というのは非常に多くいらっしゃいます。
恐らく皆さんの中にも、自宅で現金を保管している方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
なので、たとえ故人から聞いていなかったとしても、「自宅に現金が保管されている可能性がある」ということはなんとなくイメージできるのではないでしょうか。
稀にですが、クローゼットを整理していたら数千万円が出てきたというようなケースもあります。
自宅の中の現金がありそうな場所は必ず確認をするようにしてください。
ちなみに、自宅保管の現金については、税務署にバレないのではないかと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
預貯金口座からの高額出金を税務署はひとつひとつチェックをしていますし、稼ぎの大きかった人の預貯金などの残高が少なければ、自宅に保管していないか疑ってきます。
もちろん、引き出したのが何十年も前の話のような場合には、税務署にバレない可能性もあります。
でも、万が一バレてしまったらペナルティを受ける(追加で税金を払う)ことになりますので、わかっている財産については隠さず申告することが大切です。
直前引出し金
亡くなる数日前など、直前に引き出した現金についても相続財産に計上する必要があります。
相続により銀行口座が凍結してしまうことを恐れ、亡くなる前に大金を引き出される相続人の方というのは非常に多くいらっしゃいます。
このようなお言葉も非常によく聞きます。
ですが、葬儀費用を支払ったのは、相続発生後の話です。
相続税の計算は、相続開始日(お亡くなりになった日)時点で行います。相続開始日に被相続人の方が所有していた財産はすべて計上しなければいけないのです。
(もちろん、葬儀費用の中には相続税の計算の際にマイナスできるものもありますが、それらは後で差し引くので、一旦プラスの財産をすべて加算する必要があります。)
生前に引き出した預貯金で、相続開始日時点では使用していなかったものは計上しなければいけません。
相続発生後に使用した場合には、逆算して相続開始日時点での金額を計上するようにしましょう。
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